20代女性でも薄毛に悩む人が増えてきていますが、原因は何なのでしょうか?
女性の抜け毛の原因は、主にホルモンバランスや生活習慣の乱れ。しかし、中には病気が原因で起こる抜け毛もあるのです。
抜け毛の原因が病気ではないなら、生活習慣の改善など日常的なケアで抜け毛を改善することもできますが、原因に病気が隠れているのなら、やはりきちんとした治療が必要。
抜け毛の量があまりにも多かったり、髪が抜ける範囲が広いなど症状がひどい場合や、抜け毛以外にも体の不調がある場合は、早めに病院へ相談したほうが良いかもしれません。
今回は、20代女性の抜け毛の原因について、詳しく見ていきましょう。
20代女性薄毛の原因
ホルモンバランスの乱れ
エストロゲンという女性ホルモンは、髪の成長を促し、抜けにくくするはたらきがあります。
エストロゲンの分泌は30歳頃にピークになり、その後は徐々に減少していきます。40代頃から抜け毛に悩む女性が増えるのは、エストロゲンの減少が原因のひとつ。
20代女性は、年代的にはエストロゲンの分泌が減る年代ではありませんが、生活習慣の乱れや強いストレスの影響でホルモンバランスが乱れてくる場合があります。
不規則な生活が続いていたり、強いストレスや慢性的なストレスがある場合は、要注意ですよ。
出産
妊娠中は、妊娠を維持するために、女性ホルモンが大量に分泌されている状態。豊富な女性ホルモンの影響を受け、髪も豊かになってきます。
出産後は女性ホルモンがぐっと減り、女性ホルモンの影響で豊かになっていた髪が一気に抜けてしまい、急激に髪が抜けたように感じるのです。
出産後のホルモンバランスは、だいたい半年から1年くらいの間に元に戻ると言われていて、産後の抜け毛が落ち着くのもこの頃。
出産後の抜け毛にはびっくりしますが、一時的なものですから心配しすぎないようにしましょう。
生活習慣の乱れ
ホルモンバランスの他に髪の毛が抜ける原因になるのは、栄養不足と血流不足。
成長に必要な栄養素と、頭皮の十分な血流がないと、髪は十分成長することができません。
偏った食生活や睡眠不足、ストレス、運動不足は抜け毛を引き起こしますから、もし心当たりがあるなら、生活習慣を見直してみましょう。
参考:女性の薄毛を確実に治す方法とは!治るまでの期間と治るときの前兆
病院で治療するべき20代女性の薄毛
円形脱毛症
円形脱毛症は名前のとおり、円形にすっぽりと髪が抜けてしまう病気。
一般的に女性の抜け毛は、全体的に量が減ってくることが特徴ですから、一部がすっかり抜けてしまうなら病気の可能性を考えてみましょう。
円形脱毛症には、1か所のみ毛が抜ける単発型、複数箇所に発生する多発型、脱毛部分がつながる蛇行型、すべての髪が抜け落ちる前頭型、といった種類があります。
抜ける範囲も、数cm程度のものから、かなり広い範囲までさまざま。
円形脱毛症は、以前はストレスやアトピーで起こるものとされていましたが、最近では自己免疫疾患が原因ともいわれています。
目立つ場所が抜けたり大量に抜けてしまうと、精神的にもつらいですよね。病院に行くなら、まずは「皮膚科」で相談するのが良いですよ。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、頭皮の皮脂が多すぎる状態。
主な症状には、抜け毛が増える、さらに頭皮がべたべたして脂っぽい、フケが増えた、かゆみなどがあります。
脂漏性皮膚炎は、頭皮の皮脂が過剰に分泌され、マラセチアという菌が増えて起こるといわれています。
皮脂が増える原因は、生活習慣の乱れ、ストレス、シャンプーのすすぎ残しなどによる頭皮環境の悪化が原因。
脂漏性皮膚炎になった状態のまま放っておくと薄毛になってしまうこともありますから、「皮膚科」受診がおすすめです。
頭部白癬
頭部白癬(とうぶはくせん)は、頭皮に白癬菌(はくせんきん)という菌が感染した状態。
白癬菌とは、いわゆる水虫の原因で、頭皮が水虫になった状態ともいえます。
症状は、白~黄色っぽいかさぶたや、血が固まったようなかさぶたができ、かさぶた部分が抜け毛となることが特徴で、強いかゆみがあったり、頭皮が乾燥してサラサラしたフケが出る場合もあります。
この病気も「皮膚科」で相談するのが良い病気です。
抜け毛以外にも体調不良がある場合
抜け毛以外にも体に不調がある場合は、全身の病気が原因となっている場合があります。
代表的なものは、以下のとおり。
- 鉄欠乏性貧血
- 全身性エリテマトーデス
- 甲状腺機能低下法
- 甲状腺機能亢進症
鉄欠乏性貧血は、血中の鉄分が不足しておこる貧血のこと。
症状としては、抜け毛が増える症状に引き続き、どうき、息切れ、顔色が悪い、疲れやすいといった貧血の症状も出てくることが多いです。
鉄分が不足して貧血になると酸素が全身にいきわたりにくくなり、髪もしっかり成長できないために、抜け毛が起こります。
鉄は出血や発汗によって失われますから、月経の出血量が多い方や、よくスポーツをする方は注意が必要です。
全身性エリテマトーデスはあまり聞き慣れない病気ですが、膠原病(こうげんびょう)のひとつで、日本全国に6~10万人いるといわれ、若い女性に発症しやすい病気です。
特に多くみられる症状が、頬の両側に出る蝶が羽を開いたような形の赤い発疹(蝶形紅斑:ちょうけいこうはん)と、脱毛。
他にも重い症状が出ることがあり注意が必要ですが、現在では薬による治療が進み、症状が落ち着くことも多い病気でもあります。
この病気の場合、症状や治療方法が人によってずいぶん違いますから、できるだけ早めに専門医にかかることが大切です。
甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが多くなりすぎる状態。症状は、食べても太らない、汗をかく、眼球が突出する、便が緩くなる、イライラするなど。
新陳代謝が活発になって髪が十分成長する前に抜けてしまうため、抜け毛が増えます。
一方、甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの不足によるもの。症状は、便秘、むくみ、寒気、皮膚の乾燥など。
新陳代謝が低下することから、髪が抜けた後に新しい髪が生えるまでに時間がかかってしまい、薄毛の状態が続くことがあります。
これらのように抜け毛以外にも体調不良が続く場合は、「内科」などへ相談してみましょう。
血液検査で、病気なのかどうか検査することができますよ。
参考:もしかして髪の毛が抜ける病気?女性の急激な抜け毛は病気かも!?
まとめ
いかがでしたか。20代女性薄毛の原因と、病院で治療するべき症状についてまとめていきました。
ご紹介した症状に心当たりがあるなら、早めに病院に受診してみましょう。
もし病気が原因なら、なるべく早めに診断してもらい治療を始めたほうが早く改善するからです。
きちんと診断してもらうことで、今後のケアを効率よくすすめることができますよ。
まずは健康第一です。抜け毛の原因をしっかり確かめてから、あなたに合ったケアを続け、抜け毛を改善していきましょう!
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