ストレスで髪の毛が抜けると聞いたことはないでしょうか。
女性で急に髪の毛が抜けてくると、なにかの病気ではないかと不安になってしまいますよね。
ストレスは確かに抜け毛の原因になりますが、それ以外にも抜け毛の原因となることはいくつかあり、そのほとんどは生活習慣によるものです。
女性の抜け毛の特徴は、一部がすっかりはげてしまうのではなく、ゆっくりと全体的に毛量が減ってくること。
もし一部がすっかり抜けた状態になってしまったり、髪の減るスピードがとても早いようなら、生活習慣と別の原因が隠れているかもしれません。
今回は、生活習慣以外の女性の髪の毛が抜ける原因について、詳しくみていきましょう。
急に髪の毛が抜ける原因 ①出産
妊娠中は、女性ホルモンが大量に分泌されている状態。女性ホルモンは髪の成長を促し、抜けにくくするので、妊娠中は髪が増えたように感じる方が多いです。
一方、出産後は女性ホルモンがぐっと減り、女性ホルモンの影響で成長期だった髪が一気に抜けるため、急激に髪が抜けたように感じるのです。
出産後のホルモンバランスは、だいたい半年から1年くらいの間に元に戻ると言われており、抜け毛が落ち着くのもこの頃。
出産後の抜け毛は急でびっくりしますが、一時的なものですから心配しすぎないようにしましょう。
急に髪の毛が抜ける原因 ②ストレス
ストレスは社会生活を送る上で避けられませんが、強いストレスや慢性的なストレスは、自律神経やホルモンのバランスを乱し体のあちこちに不調を起こす原因。
頭皮でも血行が悪くなり、髪に十分に栄養が行きわたらなくなって抜け毛を進めてしまいます。
ストレスのこわいところは、自分でも気づかないうちに、知らず知らず体にダメージ受けてしまうこと。
自分ではまだ大丈夫と思っていても、意識してこまめにストレス発散することが大切です。
ストレス発散方法はなんでも良いのですが、おすすめはウォーキングやストレッチなどの軽い運動。
体を動かすことで、精神的な落ち込みも解消されると言われていますから、心身ともにすっきりできますよ。
参考:女もはげるって本当?女性の薄毛は治るの?女性薄毛改善した方法とは
急に髪の毛が抜ける原因 ③頭皮の病気
円形脱毛症
名前のとおり円形にすっぽりと髪が抜けてしまう病気で、円ではなく蛇行した形で抜けることもあります。
円形脱毛症には、1か所のみ毛が抜ける単発型、複数箇所に発生する多発型、脱毛部分がつながる蛇行型、すべての髪が抜け落ちる前頭型、といった種類があります。
円形脱毛症はストレスやアトピーで起こるものとされていましたが、最近では自己免疫疾患が原因ともいわれています。
自己免疫疾患とは、本来細菌やウイルスなど、体にとっての異物から体を守る免疫が、自分の健康な細胞を異物と判断して攻撃してしまう状態。円形脱毛症の場合、自分の髪の毛のもととなる細胞が攻撃を受け、髪が抜けてしまうのです。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)は、頭皮の皮脂が多すぎる状態。
主な症状には、抜け毛が増える、さらに頭皮がべたべたして脂っぽい、フケが増えた、かゆみなどがあります。
脂漏性皮膚炎は、頭皮の皮脂が過剰に分泌され、マラセチアという菌が増えて起こるといわれています。
皮脂が増える原因は、生活習慣の乱れ、ストレス、シャンプーのすすぎ残しなどによる頭皮環境の悪化が原因。
脂漏性皮膚炎になった状態のまま放っておくと薄毛になってしまうこともありますから、早めのケアががおすすめです。
頭部白癬
頭部白癬(とうぶはくせん)は、頭皮に白癬菌(はくせんきん)という菌が感染した状態。
白癬菌とは、いわゆる水虫の原因で、頭皮が水虫になった状態ともいえます。
症状は、白~黄色っぽいかさぶたや、血が固まったようなかさぶたができ、かさぶた部分が抜け毛となることが特徴で、強いかゆみがあったり、頭皮が乾燥してサラサラしたフケが出る場合もあります。
抜け毛の原因が頭皮の病気であれば、早めに皮膚科へ相談し、適切な治療をしてもらう必要があります。
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急に髪の毛が抜ける原因 ④全身の病気
鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血は、貧血のうち鉄分が不足して起こるもののこと。
血液中の赤血球は全身へ酸素を届けるはたらきをしていますが、赤血球の重要な成分ヘモグロビンは鉄がないと合成することができません。
つまり、鉄分が不足して貧血になると酸素が全身にいきわたりにくくなり、髪もしっかり成長できないということ。
症状としては、抜け毛が増えるほか、どうき、息切れ、顔色が悪い、疲れやすいといった貧血の症状も出てくることが多いです。
鉄は出血や発汗によって失われますから、月経の出血量が多い方や、よくスポーツをする方は注意が必要といえますね。
鉄欠乏性貧血になっているかどうかは、血液検査で確かめることができますから、「内科」などへ相談してみましょう。
全身性エリテマトーデス
抜け毛の増える病気で有名なのは「全身性エリテマトーデス」。
膠原病(こうげんびょう)のひとつで、日本全国に6~10万人いるといわれています。
特徴は、男女比は男性1に対して女性9と圧倒的に女性に多く、特に20代女性は全体の40%と若い女性が多いこと。
また、原因はまだはっきり解明されておらず、国の難病にも認定されています。
特に多くみられる症状が、頬の両側に出る蝶が羽を開いたような形の赤い発疹(蝶形紅斑:ちょうけいこうはん)と、脱毛。
脱毛とともに、髪の質も弱くなりやすいことも知られています。
重い症状が出ることもあり注意が必要ですが、現在では薬による治療が進み、症状が落ち着くことも多い病気でもあります。
この病気の場合、症状や治療方法が人によってずいぶん違いますから、早めに専門医にかかることが必要。
専門科は「膠原病科」になりますが、かかりつけの「内科」があれば、そちらで相談するのも良いですね。
甲状腺機能の異常
甲状腺機能の異常は女性に多く見られ、主なものに、甲状腺ホルモンが不足する「甲状腺機能低下」、甲状腺ホルモンが増加する「甲状腺機能亢進(こうじょうせんきのうこうしん)/(バセドウ病)」があります。
甲状腺ホルモンの増加による症状は、食べても太らない、汗をかく、眼球が突出する、便が緩くなる、イライラするなど。
新陳代謝が活発になって髪が十分成長する前に抜けてしまうため、抜け毛が増えます。
一方、甲状腺ホルモンの不足による症状は、便秘、むくみ、寒気、皮膚の乾燥など。
新陳代謝が低下することから、髪が抜けた後に新しい髪が生えるまでに時間がかかってしまい、薄毛の状態が続くことがあります。
この場合、血液検査で検査することができますから「内科」へ相談してみると良いでしょう。
参考:もしかして髪の毛が抜ける病気?女性の急激な抜け毛は病気かも!?
まとめ
いかがでしたか。女性で急に髪の毛が抜ける時の原因について、病気の可能性も含めまとめていきました。
女性ならだれでも、髪は失いたくないもの。その原因が生活習慣なら自分で改善できますが、原因が病気となると、治療が必要です。
もしあなたに思いあたる症状があるなら、早めに受診し、きちんと診察を受けるのがおすすめ。
女性の抜け毛は、きちんと対策すれば治ることがほとんどですから、あなたに合った対策をなるべく早く始めることが、早めの回復のポイントですよ。
こつこつ対策して、髪の悩みから早く解放されましょう!
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